甲州街道を歩く 第5回(H30.3.19)小仏峠を越えて与瀬宿(相模湖駅)へ
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靖国神社の桜の開花が告げられる良い天気が続く中、NHK天気予報は1週間前から前日まで「曇り時々雨」のままで変わらず、峠越えをやれるのか気を揉んだ日々が続いた最後に、漸く「昼は曇り」という予報を得てウォーキング実施に漕ぎつけた。総勢9名(男5、女4)で高尾駅に降り立つと、バス停は我々と同じ年恰好のウォーキング姿の人達で溢れていたのにびっくり。ウィークデーにも拘わらずの賑わいは、小仏峠登り口近辺の梅園が目当てと後で分かったが、途中狭い上り坂を走るバスの両側のあちこちでも目にした、満開の梅による白、ピンク、赤に彩られた景色は素晴らしかった。
標高648mの小仏峠は、奈良時代の僧行基が峠に一寺を建て、一寸八分の小さな仏を安置したことから名付けられたと言われる。その旧甲州街道の難所だった小仏峠は、江戸時代には甲州街道(当時は甲州道中といった)のルートに指定され、交通の要所となって通行が盛んになり、甲斐国と武蔵国・相模国を結ぶ要路として、麓には小仏関所が置かれた。しかし勾配が急で車道化が困難であったため、1888年(明治21年)に当時の国道(現在の国道20号)は大垂水峠を経由するルートへ変更され、これによって小仏峠を通る通行者は激減した。
登り口である小仏からは300mに満たない標高差を2㎞半程度で登る峠道でも、日常坂や階段を登っていない我々には、かなりの負荷であり、九十九折の小仏峠東坂の急坂を、息を切らせて登って漸く頂上に辿り着いた。頂上は小さな広場で幾つかのテーブルが置かれ、これを囲んで昼食をとったが、運動の後の食事は美味であった。峠頂には、「明治天皇小佛峠御小休所趾及御野立所」碑があり、2人並んで歩くのが無理な山道を、高貴な方がどのように登られたのかが話題となった。小原宿を経て与瀬宿(相模湖駅)へ続く小仏峠西坂は、登りの倍近い距離の下り坂であり、後で少なからぬ人達が「足が痛い」と訴えることとなった。こうした難路を踏破した後、振り返って、江戸・明治の人々の道行きの苦労を思い知った。
平地に出て、中央高速の高架を遥かに見上げて歩き、国道20号に沿って小原宿を過ぎた。ここには、神奈川県下に26軒あった本陣の中で唯一現存する「清水本陣」(重要文化財)があるが、折悪しくも休館日の為、立派な門を眺めたに留まった。江戸時代末期、本陣1、脇本陣1、旅籠7、問屋1を誇った宿並は明治28年の大火で灰塵に帰したとのことで、今では小原宿標柱から往事を想像するだけであった。更に進むと相模湖のダムが正面から間近に見えてきて、そこを過ぎるとJR相模湖駅だった。
恒例の打ち上げは、久々に帰路の途中所沢で行った。 ウォーキング部会長 東海俊孝
甲州街道を歩く 第4回(H30.2.19)与瀬(相模湖駅)~上野原
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大雪の為、当初1月22日に予定した小仏峠越えが中止を余儀なくされた上、1ケ月後でも尚積雪が残る状況を踏まえて、春までこの山越え区間のウォーキング゙を先送りし、与瀬から上野原を目指すことにした。総勢12名(男7、女5)で中央本線相模湖駅を10時半過ぎに出発、日差しはあったものの、道路端の気温表示は7度。歩いていると少し汗ばみ、立ち止まると風が冷たく感じるが、厳冬期としては恵まれたウォーキング日和であった。
ガイドブックの地図では、国道20号線(現甲州街道)を跨いで行ったり来たりで、旧街道は現在の道路より距離がかなり長いことは予想通りであったが、現実に旧街道を辿ると想定外のことに出くわした。先ず、アップダウンがきつかったこと。現在の20号線が、橋や切通し、トンネルでなだらかにされていることが良く分かると同時に、往事街道を通った人々の歩行は困難さを伴っていたことが痛感された。島崎藤村の「木曽路は全て山の中である」ではないが、甲斐路も、森林ではないものの、全て山の中であると言いたいくらいの山道で、登って下ってまた登るという道には参ったと言わざるを得なかった。自動車道路マップから勝手に想像していた「楽な歩み」の思いは打ち砕かれ、歩き終わってみると、今回は総歩行距離12㎞程度で、これまでの全3回のウォーキングに比べて4㎞以上短いにも拘わらず、最も負荷が高かったという印象である。次に、旧街道の道筋に分かり難いところがかなりあり、道探しに余分な時間を要した。20号線という目印があるので行く先を失うというようなことはなかったが、行き過ぎて戻ったり、先遣隊を出して道を探ったりは2度3度でなかった。ガイドブックもこうした事柄にきめ細かく対応出来ていなく、あれやこれやで、当初計画では2時半頃の上野原駅終着の予定が、1時間遅れとなった。
東久留米に帰着後、男性陣で恒例の打ち上げを行い、解散。 部会長 東海俊孝記
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