電子版

第56号
早稲田大学東久留米稲門会
  
   平成23年1月10日発行
   発行責任者  平山 正徑
   編集責任者  大島 勝典

   e-mail : w_higashikurume@nifty.com
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                  会長挨拶
                                会長 平山正徑


初詣で稲門会の皆さんの健康を祈願!
あけましておめでとうございます。 昨年は当会活動にご協力とご支援を賜りありがとうございました。
 昨年11月、早稲田大学は第16代鎌田薫総長が誕生し、新たなスタートを切りました。暮れの会長会では「大学のグローバル化を進め、基礎力、人間力を身に付けた人材を世界に送り出して行く」と話されておりました。校友も創設125周年を迎えたのを機に武蔵村山、東大和、羽村に稲門会が誕生しました。また東久留米、東村山、清瀬が三多摩支部の幹事稲門会として4、8月会長会、11月三多摩支部大会、12月[東京]23区支部・三多摩支部会長会を開催しいずれも成功裏に終了することが出来ました。更に早稲田スポーツはご高承の通り絶好調で良いこと続きの嬉しい一年でありました。本年は会員数の減少を食い止めつつ、活発な部活動を展開し会員同士の親睦を図って参ります。とりわけ映画鑑賞会は市民の関心も高く、上映前の米光会員による解説を楽しみにしている常連も多く各回とも盛況でありました。映画に限らず当会ではウォーキングや太極拳、囲碁、俳句、書道など15の部会が定期的に開催されており、常に皆様のご参加を歓迎しております。また1月23日(日)新年会、4月18日(日)総会、10月10日(月)秋の旨いもの会は会主催の三大行事とし開催いたしますので奮ってご参加いただきますようお願いします。なお、奇数月の東稲ニュースの発行、ホームページ更新は会の情報発信の基幹的役割を果たすものとし継続して参ります。
本年も引き続き稲門会活動にご理解を賜りますようお願い申し上げます。文末になりますが会員の皆様のご健康とご多幸を心からお祈り申し上げます。


会の告知板
 1月19日 (水)   お誕生会           17:30〜   東久留米「やる気茶屋」
 1月23日(日)   平成23年新年会       18:00〜   成美教育文化会館
 2月 3日(木)   映画鑑賞会「情婦マノン」   14:00〜   成美教育文化会館
 2月 6日(日)   第6回役員会         13:30〜   中央図書館会議室
 2月16日 (水)   お誕生会           17:30〜   東久留米「やる気茶屋」
 3月 6日(日)   総会資料印刷、袋詰め     10:00〜   生涯学習センター
 3月16日 (水)   お誕生会           17:30〜   東久留米「やる気茶屋」
 4月 3日(日)   臨時役員会          13:30〜   生涯学習センター
 4月17日(日)   平成23年度定時総会     14:00〜   成美教育文化会館




 [大学・校友会関係]
○11月21日(日)東京三多摩支部大会、講演会が早稲田大学法学部8号館B107で、引き続き懇親会が大隈
   ガーデンハウスで開催された。当会から20名が参加。
○11月28日(日)小平稲門会総会が開催され当会から菱山、安次峰が参加。
○12月11日(土)早稲田大学商議員フォーラム・総長就退任ご挨拶の会平山、菱山、安次峰参加。
○12月17日(金)[東京]23区支部・三多摩支部会長会が「西北の杜」で開催、平山、森田参加。
○ 1月23日(日)「白井克彦先生慰労会」リーガロイヤルホテル東京 平山、安次峰参加



会の報告


  東京三多摩支部大会

奥島孝康元総長の特別講演は好評を博した

懇親会では鎌田新総長を囲んで記念撮影


 平成22年11月21日(日)早稲田大学法学部8号館において三多摩支部大会が開催された。今回は当会を始め清瀬、東村山稲門会が当番幹事ということで、当会でも平山会長以下各役員が1年がかりで準備に当たった。
 大会は午後3時30分から東村山稲門会の風間副会長の司会で始まり、来賓紹介、支部長挨拶、来賓挨拶の後、当会平山会長より1年間の活動報告がなされた。
 その後、校友会設立125周年記念特別講演と題して、奥島元総長から「早稲田と私」というタイトルで講演があった。奥島元総長は病気療養中ということでいつもほど元気がないと、自分では言っておられたが、大変バイタリティ溢れた話し方で1時間の講演をされた。奥島元総長の話の中で、「教授会ではいつも自分のためになるかでなく、学生のためになるかという視点で物を考えろと言ってきた」ということと、30年間大学を占拠してきた革マルと戦った話に共感した。
 続いて、場所を大隈ガーデンハウスに移して懇親会が開催された。懇親会では当会の渡辺幹事が司会の一端を務め、大変立派な司会をした。また、平山会長の開宴挨拶も大変良い挨拶であった。懇親会は初めのうちは各稲門会毎にまとまっていたが、その内に会員同士が行き来して大変盛り上がり最後は飲み物が品切れになるほどであった。
 アトラクションとして早稲田大学交響楽団団員による演奏があったが、音響が極端に悪く殆ど聞き取れなかったのが残念であった。
 懇親会は鎌田新総長が最後までおられ、請われるままに皆と写真に収まっていたのが印象的であった。
 次期主幹稲門会の紹介があり、最後に応援団のリードで早稲田の栄光、早稲田大学校歌を全員で歌って午後8時前にお開きとなった。
(出席者) 平山正徑、菱山房子、井坂 宏、竹山信保、安次峰暁、高橋哲男、鮎貝盛和、森田 隆伊東 毅、藍原昌義、橘 優治、河村洋子、渡辺真司、小山田朋樹、山岡恭子、大矢真弘、塚越 崇吉川明美、松崎 博、帆角信美                           (井坂宏記)


[東京]23区支部・三多摩支部会長会
 平成22年12月17日(金)大隈記念タワー「西北の風」において[東京]23区支部・三多摩支部第6回合同会長懇話会が開催され、大学6名、23区22名、三多摩29名、計57名が参加した。当会からは平山会長、森田三多摩支部会計幹事が出席した。
 司会は小亀三多摩支部長(東村山)で始まり、開会挨拶海老沢勝二23区支部長、10名の新任会長自己紹介の後、就任されたばかりの鎌田薫総長からは大学のグローバル化に積極的に取り組んで行く姿勢を熱く語られました。懇話会では福田秋秀校友会代表幹事の挨拶、乾杯で始まり大学および各会長同志が交流を深めた。閉会挨拶は平山三多摩支部副支部長、最後に全員で校歌を斉唱して散会した。
 これで三多摩支部幹事稲門会の行事は、次期の小金井、国分寺各稲門会への引継ぎを残すのみで全て終了した。
                                        (平山正徑記)



部会報告
  映画鑑賞会
「情婦マノン」 2月3日(木)午後2時〜  於:成美教育文化会館
 昨年は「グレンミラー・物語」(6月)「シャレード」(9月)「ポセイドン・アドベンチャ」(12月)とどちらかと云うと娯楽作品が続いたので、今年は早稲田の知性と個性を軸に<愛>をテーマにした作品を取り上げようと思います。それにはヨーロッパの文芸ものの名作がふさわしいでしょう。
 先ず第一弾としてアベ・プレボーの「マノン・レスコー」を選びました。
古い時代の恋愛文学「マノン・レスコー」の原作を戦後の混乱したパリにおきかえ、浮気で贅沢好きのマノンの歓心を買うため闇屋になったロベールはマノンの兄を殺し、後を追ったマノンと共に、ユダヤ人を乗せたイスラム行きの密航船に乗る・・・。悲惨な死を遂げた愛するマノンの死体を逆さにつり上げ砂漠をよろめき歩くラストシーンは世界をうならせた。
 マノン役のセシル・オーブリ―は小悪魔的な妖しい魅惑を発散する。ロベール役のミッシェール・オークレール、兄を演ずるセルジュ・レジャーニはいずれも好演。監督のアンリー・ジョルジュ・クルーゾーは病い(結核)がちのため作品数は少ない、不気味で強烈な演出で知られ、この映画鑑賞会の3回目に取りあげた「恐怖の報酬」は<マノン>の後に撮られた作品で、これら2本が代表作と云えよう。
1949年 ヴェネチャ国際映画祭 グランプリ受賞
1950年 キネマ旬報外国映画 ベストテン第2位  (米光慶二郎記)


  お誕生会

11月は鮎貝さん大島さん高橋さん

12月は山崎さんの博識を再認識

 1月のお誕生会は19日(水)17:30〜やる気茶屋で行います。1月生まれの方は青柳成彦、山口謙二、平山正徑、吉川明美、中島宏、安宅武一、千葉智幸、杉本達夫、榎本幸子、松崎博、栄田征子中道幸雄、納見明徳の皆さんです。
  2月のお誕生会は16日(水)17:30〜やる気茶屋で行います。2月生まれの方は大工原喜夫、市川英雄、橘優治、安藤信雄、上田敦嗣、大久保泰司、馬場清彦、大塚敝一、石寺美弥子、帆角信美太田稔、栄田卓弘、加藤雄達、福原章雄の皆さんです。
お誕生会は当月生まれの方のお話を伺うとともに素敵な早稲田グッズのプレゼントとハーモニカ伴奏による「Happy Birthday to you」と「校歌」でお祝いいたします。当月生れ以外の方でも参加できます


  第35回ウォーキング

龍馬と縁の深い岩崎邸をバックに
(第10回山手線巡り・秋葉原〜上野)
 11月28日(日)晴天に恵まれた一日、参加者11名を得て「山手線巡り・秋葉原駅〜上野駅」のウォーキングを行った。5月、9月と2回にわたり雨天順延となり、今回やっと実施されたものです。今回の散策コースは御茶ノ水付近の湯島聖堂、神田明神から湯島の白梅で名高い湯島天神、旧岩崎邸庭園、上野不忍池、上野東照宮等を歩くコースだった。東照宮の参道には諸大名が寄進した数多くの石灯籠、青銅灯籠が並び、「この灯籠は何々藩からの寄進」と皆で見付けながら見て回り徳川幕府の権力の大きさに思いをはせた。
 都内でも有数の名所旧跡が多かったので、各自一度は訪れ龍馬と縁の深い岩崎邸をバックにた事がある場所だったと思われるが、何十年ぶりで来た等それぞれ感慨深いものがあったように見受けられた。 昼食はめずらしい「手打ち古式蕎麦」を賞味し、約6km・3時間のウォーキングを全員無事完歩のあと、上野アメヤ横丁の「串揚げ店」にて打ち上げを行い懇親を深めた。
                                         (森田隆記)


部会たより



早慶21名が集結し熱戦直前の記念写真
  ゴルフ部会
11月10日(水)玉村ゴルフ場で第13回稲門会・三田会懇親ゴルフ会を実施。団体戦稲門会優勝、個人戦も当会上原さんがグロス79、ネット71.8でダントツ優勝。三田会7名に対し当会14名参加だったので各会上位4人のスコアーで競う団体戦は当会の有利が予想されましたが終わってみて0.6打差でまさに鼻の差の勝利でした。対戦成績は4勝9敗でまだ大きく負け越してはおりますが本年は2連勝しただけに
当会の優勢が来年も続くことを期待しております。尚昨年は降雨で2回中止となりましたが本年は天候に恵まれ4回全て予定通り開催できました。
                   (伊東毅記)


  グルメ部会
 「九段でフレンチ昼食を、そして神楽坂でCAFE」という誘い文句で案内があった第19回グルメ部会が11月18日(木)行われた。 食通の方々8名が集まり有楽町線市ヶ谷駅にて下車。予約の時刻まで時間に余裕があったので、近くの靖国神社を参拝した。それぞれの人がそれぞれの思いでお参りしたと思うが、拝殿には静まり返った厳かさが感じられた。
 昼食は九段のGrand・Gosier(グラン・ゴジェ)という名前の店で、おしゃれな落ち着いた雰囲気のある店だった。料理はフランス料理のお薦めコースで、創作性に富み、特に肉料理は美味しかった。話も弾み、談笑しながらの食事は大変楽しかった。
 食事後、神楽坂まで足をのばし、メイン通りから横道に入った路地を散歩し、「神楽坂の街で"お茶"を」の気分を味わった。
今回はなかなか上品な企画のグルメ部会であり有意義な一時を過ごすことができた。
                                       (森田隆記)


フランス料理には不似合いの人は

ひとり3〜6曲で数十曲を歌い納めた


  カラオケ部会
 年忘れカラオケ大会は12月25日(土)18時より「オンチッチ」で開催、店の好意か刺身や揚げ物など肴もしっかり、3時間を歌いまくった。参加者は安次峰暁、鮎貝盛和、安藤信雄、伊佐九三四郎、井坂宏、市川英雄、大島勝典、高橋哲男、高柳康夫、平山正徑、帆角信美、森富士雄、森田隆、森本博文の14名の皆さんでした。最後は「校歌」の大合唱で締めました。        (平山正徑記)



八幡宮で勢揃い、さていざ鎌倉へと紅葉狩り
  散策山歩き部会
 12月12日(日)朝から温暖な好天に恵まれ、17名で鎌倉へ。心配された紅葉も残っており、鎌倉随一と言われている紅葉の名所、「獅子舞」で紅葉狩りを堪能することができました。「獅子舞」とは頂上の「天園」下の南側の谷のことであるが、標高が低い割にはきつく感じられたと思う。このコースは当会会員で山歩きの専門家である作家の伊佐さんのおすすめで、資料なども提供していただきました。ガイドブックにも秘境といわれていることが書かれているように大変素晴らしい所でした。帰りは、東久留米駅へ予定通り5時に到着。解散後、有志7名で心ゆくまで反省会を行った。
              (安次峰暁記)


  
俳句部会
 11月21日(日)  第125回句会  巣鴨(刺抜き地蔵、染井霊園界隈)吟行
恒例の秋の吟行を例年の一ヶ月遅れで開催。東稲俳人は老若男女で賑わう刺抜き地蔵、染井霊園などをメモ帳片手に散策。染井霊園では高田早苗先生の墓前に一同頭を下げる。午後2時過ぎ東久留米に戻り、男女平等推進センターに今日の吟行句4句を夫々持ち寄って句会を開催。

  高得点句
冬近し托鉢僧の影長く     神田 尚計 f13302
白松の幹に秋の陽倦みてあり   杉本 達夫
吊り売りのもんぺに妣(はは)を重ね見る  三田 三
大地蔵仰ぐ相輪秋日燦   神田 尚計

 12月19日(日)  第126回句会   兼題: 「寄せ鍋」、「北風」、当季自由句
本年度最終回(通算126回)句会を中央図書館集会室で開催。終了後恒例の忘年会を催し平成22年を締めくくった。
高点句


  
10月17日(日) 第124回句会  兼題:「小鳥」「柿」
  高得点句

年用意捨てることより始めけり   三田 三
北風やかつて栄えし鉄の町          河村 洋子
熱燗の肴は飛騨の朴葉味噌 大久保泰司
寄せ鍋やまたいい奴が一人欠け 三田 三
寄せ鍋や箸もふれ合うクラス会  比護 喜一郎
寄せ鍋の終わりの雑炊生卵     松田 博雄
北風や青空に浮く鳶ひとつ 市川 英雄
北風や肩で分け入る縄のれん 神田 尚計
書に倦むや手遊(すさ)びに焚く夕落葉 川俣 栄一

                       (比護喜一郎記)


<新春特別寄稿>
             事業仕分け  悪戦苦闘記

                      山崎敬雄(31年政経)
 2010年10月、当市初めての「事業仕分け」が行われることになり、その委員を市民から募集するとのことで応募した。
その条件は、定員10名、報酬、費用支弁一切なし、小論文を提出した市民から選考されるというもの。結果は計ったように10名が応募、辛くも委員になった。
  8月10日、「委員委嘱書」なるものを、恭しくいただく役所独特のセレモニーに始まり、ともかくこの委員会は出発した。
国の事業仕分けの目的は
 1. 予算編成過程の透明化
 2. 行政のムダを省き、政策遂行のための財源確保であったようだ。
冒頭、市長に今回の事業仕分けによる経費削減の数値目標があるかどうかを訊いてみた。市長は市民の皆様の感覚、意見を今後の市政運営にとって大切な資源にさせていただきたいとの回答があった。
そしてそれ以降、行政側と委員で会合を重ねること8回、その中で見学・資料請求・意見交換等が行われ本番に備えた。  ともかく今年の夏は一入暑かった。
 事業仕分けの対象は、761の事務事業中、義務的事業(法律によって地方自治体が執行すると定められているもの)を除き、241事業の中から、予算規模がほぼ5千万円以上のもの32件を委員で選定し、さらにそれを20件に絞り込み決定された。
そして、委員10名を各5名の2班(A班・B班)に分け、各班がそれぞれ10のテーマを担当することに決まった。
 この事務事業の数とは、市で行っている事務と事業を細かく縦割りにしたもので、たとえば、図書館事業は8単位にも分割されており、全体から見ると整理、統合した方がよい事業も多々見受けられ、縦割りなるものの実態を垣間見た気がした。
 私自身は、このさい補助金団体の実態を知りたい、また市民の皆様に知っていただきたいと考えていたので、「シルバー人材センター」「社会福祉協議会」「多摩六都科学館」が含まれるB班を選んだ。
この三事業に共通することは、
 1. 年間3千万円〜1.2億円の補助金、負担金が市から拠出されていること
 2. 天下り的人事が行われていること
 3. 一応、独立採算的事業であって、それなりの決算書が作られていること
 そこで、この三事業について、直近2年〜5年の事業報告書、決算書類を請求し、これらの資料を組み替え(会計区分間の資金移動の相殺等、当期純損益表示への整理)たりして、当日に備えることにした。
調べれば調べるほどに、この三事業は行政に関するパーキンソンの法則があまりにもピッタリ符合するので驚いた。 
一例を挙げると「多摩六都科学館」
 1(近隣5市の負担金合計)毎年約7億円―東久留米市は約1.2億円
 2(毎年の損失額)決算書―表面的には―では平均 約4.7億円
  ただし、固定資産の減価償却費を加えると6億円程度の損失となる
 3(主要経費)人件費について言えば
 (イ)近隣5市の市長の報酬、5市から派遣される議員報酬が年間約1,400万円
 (ロ)職員10名の給料・手当が1億円弱
    (うち5名は各構成市からの出向だが、一体そのような必要があるだろうか?)
 4(基金運用)設備更新のための基金が5億円以上もありながら、その運用益はおろか利
息収入は1円もない。
また、さらに公債(用地取得のための借入金)の繰上げ償還によって得られる年間数千万円の利益をも放棄している。
要するにこの事業体には、経営という感覚など何もなく、ただ、官僚の事業の領域が広がり、その既得権益をひたすら前例踏襲主義で守り、慢性的に赤字を垂れ流し、税金を食いつぶしているだけのこととしか思えない。
この事業に対しては早い段階から、私の結論は「廃止、組合脱退」以外にはないと考えていた。
この結論には何の法的根拠はないものの、国とか小平市の事業仕分けのように多数決で結論を出すとすれば、「廃止」は多分少数意見として葬り去れるだろうからと、その発表方法に条件をつけた結果、全員の意見併記となり、私は当初の思い通り「廃止」を結論とした。
※(この事業は、近隣5市で一部事務組合を形成し運営しているもので、昭和病院、ごみ処理の柳泉園がこれにあたり、従来から運営上の非効率が問題視されている)
仕分け翌週の地方紙"タウン通信"は、廃止を含む結論に対する館長の感想として『科学の普及につ
いての費用対効果が計りくい、理解していただけない』と報じていたが、まったく次元の違う話であろう。
 さて10月17日、事業仕分けの当日を迎えた。
その朝、私は組み替えた決算資料等を説明担当課長と傍聴者のために、そのコピーを配布してほしいと、仕分け担当課長に依頼したが見事に断られた。
これがつまずきの第一歩、せっかくの資料を説明担当職員に、また皆様にお見せしながら結論をという目論見は見事にはずれた。
当日の進行は、事務事業一単位に30分が配分され、職員(担当課長)の当該事業説明に始まり、委員との間で質疑応答があり、その後委員が結論を出すというものであった。
職員の説明は傍聴者にも配られた「仕分け用概要説明シート」を長々と棒読みする方が多く、一単位に与えられた時間がどんどんと少なくなり、少しいらいらさせられた。
 私はというと当初の作戦に齟齬を来たし、担当課長対委員の質疑応答時間の少なさと、一人一問の約束事を少し律儀に考えすぎたヘマもあり、言いたいことのごく一部しか発言できずに終わってしまった。
 この自分の不甲斐なさに、翌日から2日くらいはすっかり落ち込んでしまった。
要するに残念ながら"必殺仕分け人"とはなり得なかったのである。
 短い時間に、的確な言葉で意見をまとめて発表する難しさを身もって感じ、何かで挽回しなければと思いながらも、もうその機会があるかどうかはわからない。
 この事業仕分け全般を通じて感じたことは、「職員は法律、条令さえ守って仕事をしていればそれで充分」であって能率向上、経費節減等は殆ど考えられていないことだった。
 すべてが終わった10月29日、市長、担当職員、委員で懇談会が開かれた。
委員からの意見では全員が
 1 今回の仕分けの結果を、市長がどのように市政に反映させるかを見守りたい。
 2 この事業仕分けは継続してこそ意義があるので、来年も是非やってほしい。
  それも専門家によるのではなく、一般の市民によることが望ましい。
と強調した。おそらく全市民の要望であろう。
私ももう少しお付き合いしようと思っている。
 以来一ヶ月が過ぎた。
今回のテーマの中に、「市本庁舎の管理」というのがあった。その中には、わが貧乏市にまったくふさわしくない豪華な本会議場の管理が含まれていて、年間4ヶ月しか使われていない現状から、私は、本会議以外の利用を主張したが、冷笑を買っただけだった。
 しかし、11月中旬の前述"タウン通信"によれば、お隣の西東京市は本会議場を音楽会に利用すると報じられていた。どちらの市が賢いのだろう?
 また、その後市議会筋からの情報では、「多摩六都科学館」はその運営が民間に委託されることが決まり、各市から各1名の出向職員も撤退、従来からの年間1億2千万円の負担金が、半分の6千万円で運営されることになったと聞いた。
それでも、各市は70億円相当の建物の維持管理、設備機械の更新、駐車場の確保等に相当な費用を負担し続けなければならない。これを解消するには廃止しかないのは明白である。またこの15年間のムダの責任はどこにあるのかもはっきりしない。
 なお、この委員10名の中にもう一人お仲間がいた。平成2年政経卒のSさん、委員の20%を稲門出身者が占めたことを皆様と共に誇りに思いたい。

付記:
今回の仕分けについては、市のホームページで、その結果、委員の講評・感想、担当課長の意見等を見ることが出来る。



 〈会員リレーエッセイ〉〜噴水広場〜


            早稲田大学ボクシング部、そして父 後藤秀夫
                                 後藤秀作(47年教育)

 
神田・矢部両先輩には第53号、54号の東稲ニュースに、若かりし頃の父後藤秀夫の思い出を書いて頂き、有難う御座いました。この連載により私にも寄稿の依頼がありました。
 早稲田大学ボクシング部は昭和4年に稲門体育会に加盟が許され、昨年度「創部八十周年」を迎えました。その伝統の中で、数々のオリンピック選手・全日本選手権者となった名選手を輩出してきました。父もその中の1人ではないかと思います。父の学生・プロ時代をよく知るボクシング部の父の先輩であり、私の大先輩にお話を伺いましたので、改めまして簡単な父の経歴をご紹介いたします。

「大学の虎」時代

 父は昭和17年に専門部に入学しボクシングを始めましたが、その頃は戦時中で外来スポーツは禁止され対外試合はない時代でした。19年に専門部を卒業後、陸軍特別操縦仕官に応募、熊谷陸軍飛行学校を経て内地陸軍航空隊に配属され終戦を迎え、20年に再度早稲田大学に入学したと聞いております。22年に本格的にアマチュアボクシングが復活し、22・23年とフェザー級の全日本選手権者となりました。在学中から「大学の虎」と言われ、卒業の24年にプロ入りし、25年の9月16日浜松町のスポーツセンターでベビー・ゴステロを破り2代目の日本フェザー級チャンピオンに、試合後鶴田浩二主演の「大学の虎」が映画化されました。27年にプロ引退後、スポーツニッポンの新聞記者となり、経験から少し酷評な感じであったが、子供の私にも分かりやすい記事だったと記憶しています。その間には、あのモハメッド・アリのタイトル戦等の中継で、テレビの解説者としても活躍いたしました。残念ながら平成3年に65歳で他界いたしました。後藤の家は、父の長兄が昭和15年に主将、22年に父が主将、44年に兄が主務、46年に私が主将と2代に亘り兄弟でボクシング部にはお世話になりました。私も入学から2ヵ月で1部大学リーグ戦でデビューし、現役で全日本1回・国体3回に出場し、平成18年から部の「創部八十周年」の平成21年までの4年間は監督を務めさせて頂き、充実した時間を過ごしました。

日本フェザー級チャンピオン時代
私は父から子供の頃からも、大学4年間の現役中も、ボクシングを教えてもらったことは一度もなく、父とのボクシングの接点は、私が4年の時の早慶戦での2つ上の兄と父のエキジビションのスパーリングだけです。観戦の感想は、さすがにスピードは衰えておりましたが、バランスのよいボクシングスタイルと、時々打つストレートは往年を感じさせるには充分でした。
私の現役時代の4年間・監督を務めさせて頂いた4年間、そして後藤秀夫の息子であるということは、私の財産として大切にしたいと思います。これからも早稲田の関係の集まりでは初対面の先輩に、又声を掛けられるかもしれません。・・・「虎の息子か」と。




   ご近所の・ま・・いう・ー店紹介   魚菜・おばんざい料理  鈴亭(りんてい)
昨年9月、東久留米駅東口からひばりヶ丘方向線路沿い徒歩1分のところに「鈴亭」が開店した。因みに2階は焼き肉「美豚」が入っている。店内はカウンター7席と椅子席24名、小あがり8名とこじんまりしている。調理場はイケメンの板さんが仕切っている。単品でお好みを注文するのも良いがコースで頼むと面倒がない、鈴亭 酒肴セット(全5品)2400円、おまかせコース 想(全8品)3800円、会席 夢(全10品)5800円、特別会席 花(全11品)7800円のほか鍋コース(ふぐ、鴨しゃぶ、寄せちゃんこ)もある。ランチもやっていて焼き魚定食など800円からあるが1600円の鈴亭弁当(松花堂)がおすすめ。いずれも品の良い器に素材の良さを活かした料理が嬉しい、盛つけのセンスも良いからお客さんが見えた時などに利用するとよい。最近は人気が出てきたのか常に賑わっているので予約をした方が賢明。                        (平山正徑記)
住所:東久留米市新川町T-3-32フルヴィエール1階  電話:042-420−9333

こんな店ができてよかった

店内は椅子席と小あがり


東稲広報室
○今年は稲門会役員改選期です。新たに役員をやってみようと云う方を募集しております。自薦、他薦ありましたら事務局へご連絡下さい。
○こんな部会を作りたい、こんな部会があったら入りたいという方、事務局へご連絡下さい。
○東稲ニュースをホームページでご覧いただきますと写真がカラーではっきりと見ることが出来ます。
○東稲ニュース〈会員リレーエッセー〉 〜噴水広場〜 の投稿を歓迎いたします。テーマは問いません1000字〜2000字で最寄りの編集委員にお渡し下さい。


<編集後記>
●初々しく律儀にやってくる新しい年。「活発な部活動を展開し会員同士の親睦を図りたい」という平山会長の年頭の願いは、わが稲門会会員の共通の思いだ。今号もエッセイをはじめどの寄稿文も生き生きとしていて今年も新鮮な活動と一層の充実が予感される●えび茶にWのイニシアルが疾走する。18年ぶり、待ちに待った嬉しい箱根駅伝の優勝。煌きの正月だった。若者たちの激走は清々しい風を運ぶ●景気の低迷が超氷河期となって就職戦線を凍りつかせている。今春の大卒予定者の内定率が60%に届かないという。つまり10人に4人が決まっていない。採用を控えてきた企業は「少数厳選」傾向らしい。求人倍率1.28、中小企業ではなお人材が満たされないミスマッチ構造がある。大企業や有名企業の就社が安定と高賃金をもたらしたのは過去の話。中小にも目を向けるべきだ。個人の能力を、実績を評価してくれる。社会の入り口の前に苦しむ学生たちを見るのはつらい●季節の指揮者は上手にコントロールしてくれるだろうか。今年は。
                       (大島勝典)

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